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明日、10月16日金曜から 3日間

宮城県柴田郡村田町で 「 蔵の陶器市 」 が 開催される


東北、関東を中心とした 約70の 陶芸家、窯元が一同に会し

村田町の 古い店蔵、店舗を利用しての 展示、販売市である



以前、 「陶芸体験」のブログで

写真を数点掲載し、私のブログにもリンクしている

 “ 銀さん ” 鈴木厚さん も、 作品を 展示、販売するので






お近くの方も、遠くの方も 足を運んで頂ければと思います


もちろん、鈴木智さんも 奥様のハツミさん共々 出店しています



この 陶器市までに

銀さんの事を

スムーズに ブログで紹介したかったのだが


丁度、先週から 店舗物件の話で進展があり

バタバタと忙しくなってしまい、 又


銀さんを 知った経緯が 長く成りすぎて

どうしても 上手くまとまらず 時間ばかり掛けてしまった


私としては

長い時間を掛けて  遠回りをしながらも

何かの 御縁で たどり着いた


感慨深い めぐり会いであり


文才の無さ故

上手に伝え 表現出来ないのが 歯痒いのであるが


アーティスト 銀さんを 紹介するには

お知り合いに成った経緯も 伝えたいので

ここ数日、 付けたり 削ったりしながら

頑張って 書いてみた


この 前置きを 最後にしようかとも思ったのだが。。。








銀さんは

彫刻家であり、 陶芸家である



私は、 昨年の 村田陶器市で、

SAM‘S 修君の お兄さん、 智さんから紹介されて

小1時間ほど 立ち話をしただけの

知り合いペーペー なのであるが


作品の写真や、その匂いを 何年も前から感じていた私は

数年来の知古 の様な親しみを 勝手に覚えているのである



アーティストでも、 収集家でも、評論家でもない 私は

作品について 私見を述べる愚は 避けたい



ただ、  銀さんの

素質、  作品に   惹かれている


そして、

焼き物は モチロン、


将来の 彫刻にも

非常に  ワクワクしている










「 かお 」、 「 ブロックヘッド 」、 「 自刻像 」、

「 鈴木家 」、 「 まきこちゃんの像 」 等の作品に 特に惹かれ

「 月を視る男 」 も、写真ではなく 実物を間近で観てみたい






焼き物も これから どんどん進化して行くのでありましょう




濃厚な作品を  期待しています!





そもそもの スタートは

私が20代後半、 1990年代中頃


エンジェルスを休憩し、古着の卸し、販売等で生計を建てていた頃



「 うちの親戚に、スンゲェ人が いるんですよ! 」


と言ったは、 ショップ SAM‘Sの オーナー 鈴木修君である


修君が、ニューヨークの拙宅に来ていた時だったか?

デニムや、ジーンズの話をしていた最中に 出た話題だったと思うが、



「 木の 彫刻で

脱ぎっぱなしのジーンズとか、波打ってる布団とかを 彫ったりして

それが、いぎなり ヤバイんですよ! 」


という感じの、 おさむ君節 


当時は、 「 へえー、 」 くらいの感想で

それほど 執着しなかったのだが



私が 30歳代に入った 数年後、、


西山禾山老師の 調べ物をしているときであった


禾山老師の木像を彫った

平櫛田中の 木彫作品画像等を 見ているうち


偶然、 知らぬまま

凄い 木彫作品画像に 出くわし


魅了された



その作家は  鈴木実 氏 である



師の桜井祐一氏が 平櫛田中に師事していた事や、

奇しくも、昭和53年に 平櫛田中賞を 受賞されていることから

ネットでの 画像検索中に 作品の画像が数点出てきた為である



私は、大変興味を 掻き立てられ

多くの作品を 見てみたい欲求から


早速、 ネットで 神田の古書店から

展示会の図録、作品が掲載された雑誌等を 数冊探し出し

日本にいる 妹に送ってもらい


大いなる興奮と共に 鑑賞しているうち

作品の中に


「 私自身の肖像 」 という  “ 木彫のジーンズ ” を 発見



この作家こそ、

あの時の 「 親戚の、スンゲェ人 」 ではないかと 思い

修君に 聞いたところ、 まさに そうであった


修君からも 何か 本を 見せられたかと思う



面白い経路で たどり着いたモノだ と

妙縁を感じたものだが


いつか 日本に帰ったら

実物を 観てみたい

と 思いつつ


それら作品の 強烈な “ 匂い ” は

10年来、 頭の中に 残っていた、、




前出の、 鈴木智さんの地元 村田町で毎年行われている

「 みやぎ村田町 蔵の陶器市 」 に 初めて 足を運んだのは

2年前である



70軒近い 窯元が集う 陶器市で

自宅から 車で30分も掛からない場所であるし

以前から 知ってはいたのだけれども


楽しんで 器を買える余裕もない 懐具合から

見て見ぬ振りをしていたのだが


この時は、 智さんに 挨拶がてら

ちょっと時間を作って 顔を出してみた



陶器市の時には、 街のメイン・ストリートが封鎖され

歩行者天国と 成っており

凄い数の人出で ゴタゴタであったが


それでも、 車道をゆっくり歩きながら

村田町名物の 古い建物を見て歩くのは 良い気分である



地元の銘酒「 乾坤一 」の 酒蔵もあり

店内には 智さんの器も ディスプレーされたりしていた



以前、花山に行った際に

知り合いの 知り合いである 佐藤旅館ご主人の紹介でお邪魔し

今でも気に入っている 良い酒杯を購入させて頂いた

座主窯さんも 出店していたが


この日は、陶器市向けの 品揃えなのであろうか、

私好みのモノは 売れてしまった後か、

窯変の イカツい 物や

灰が ザザザッと のってるような物が無かったので

何も 購入せず仕舞い


そもそも、

お金をあまり持たずに

ひやかしで 出かけていたのであるが。。



そんな中で、一軒


「 オヤっ! 」 と  思わせる ブースを見付けた




悪い意味ではない、場ちがいな、浮いた感じの 品揃えである



あえて、言葉強く言ってしまうと

私にとって、この陶器市全体の印象は

おばちゃま向けの 陶器市という感じで


中には、 趣味に毛の生えた程度の 作家? も在り


智さん、ハツミさんの作品以外には

あまり魅力を 感じなかったので


もう 来なくてイイかナー と、 飽きてしまっていたところ



突然、ストライクを放られた 感じであった



しかし、店主が居ない



私は、 あえて 近寄らず

遠巻きに見てから 一度離れ

他のブースに入り 考えてみた



奇抜なことをする 若い作家のデザインか、、

しかし 薄っぺらたい 感じがしない、、、


何の 味気も無い 焼き締めの店を見てから

あらためて そのブースに 行ってみた





シンプルな姿に  細やかな絵付け

ギッチリ描き込まれた物には ワクワクした

目玉らしきモノにも そそられる、、


少々時間を掛け

小さなものを 2つ選び出し


有り金はたいて 購入しようと 辺りを見回すが

家主らしい人が いまだ 見当たらない


縁が無かったか、、


しかし どんな人なのだろう

若い人か?、、


と、 その場を あとにし、 智さんのブースへ戻った



「 なんか 面白いの見付けた? 」 


「 一軒だけ、 面白いの見付けたんですが、店主不在で、、 」


「 ふーん、誰だや? 」


私は、

その時点では 銀さんの存在すら 知らずにいたので


結局、その日は  そのまま何も買わず


来年は もう来なくても良いだろう、

智さんの家に 時々見に行けば十分 という感想で

陶器市をあとにした



数週間後、

何かの拍子で

元窯、智さんのブログにある リンクを 開けたところ


あの日、

店主不在で 買えずに帰った器の 作家が判明した


「 銀窯 」 、 “ 銀さん ” である



「 知り合い だったんだ! 」 と


器のページ等を めくり 進めて行くと


“ 彫刻のページ ” へ 、、、




私の ツボに、  ズドーン! である



そして、

作品 「 鈴木家 」、  どこか 見覚えが、、


「 ブロックヘッド 」

「 まきこちゃんの像 」 、、


匂い、、




数日後、


私は 村田町 元窯に 智さんを訪ね

銀さん の事を 尋ねてみた



「 銀ちゃんは、 鈴木 実先生の 息子さんだよ 」



やはり そうか!



銀さんの 作品に惹かれた  私自身の喜びと、

つじつまが合った 達成感の様なもので

私は 上気した



数年来 魅了され続けていた  鈴木実氏の木彫


70余軒有った  陶芸作家ブースの中で


私が 唯一、 ユイイツ 、

立ち止まり、 欲しい と思ったブースが

銀さんのブース であったこと


それも、 染め付けの器を見て 惹かれ

たまたま 開いたリンクで発見し  彫刻作品を目にしたこと


そして、その彫刻作品を見て


匂い、


造形美や その特徴というのではなく


内なるものが 顕われる

その顕れかたというか、 香し具合に


惹かれながら  感じられたこと



ここ数日、

どんなに頑張っても


その時の感覚を

文章で 上手く表現出来ないのであるが



ウワワワワー!  という

感動だったのである




修君の親戚 ということは、 智さんの親戚でもあるとか

鈴木姓 に 漢字1文字の名前という特徴とか。。

その時は  全く気付きもしなかったのだ




今回は、

銀さんこと 鈴木厚さんを 紹介するのが目的でしたので


鈴木実氏の作品画像等は あえて掲載しておりません

いずれ あらためて御紹介する機会もあるかと思いますが

興味のある方は ネットで 検索してみて下さい



私個人は、

造形の美しさや、 色使いの巧さ 云々ではなく

その人物、 作家の 精神性や 人間、匂いが

“ 作意無く ” 自然に 滲み出ているものに惹かれ

顕しきれている作家に  敬意を抱く態なものですから


これからの 銀さんに

多大な 興味と、魅力を感じています


私 個人に関して言えば


知名度や、世間の 価値 評価

作意の臭う、小手先技の 奇抜な作品に 魅力を感じない というのは

普段の生活や、稽古でも一緒で


例えば、

~チャンピオンの称号や、

豪快な一本勝ち、華麗なテクニック等は

若いうちの目標で


それ以降は、 とにかく、内へ、内へと ゆく様になり


胆(ハラ)を練って

自ずから 顕われるトコロで 勝負 (勝敗という意味では無く)

という具合に

地味に、じっくり 内側から容作る

という風に 成ったものですから



私が 現在

お金の掛かる 娯楽的な趣味を持たず

墨蹟と、伝記等の書物にのみ お金を使うという理由も

そういう事からと 理解して頂けると思います




尊敬し、影響を受けた人物の  墨蹟を手に入れ

身近に置き

叱咤激励、 啓発される 喜び



「 書は 人なり」 と 言うように


無作為な書には、 その人物の人間性が 顕われ


狭い部屋で 鑑賞していると


まるで、


膝を突き合わせ

教えを頂けている様な 気持ちになれるものです



それ故、


ボロを着ても、飯をぬいても

探している墨蹟と 良縁があれば

私は 手に入れようとします



良師を見付ければ

九州、沖縄へも

自転車、徒歩ででも 訪ね行く

というような 心持ちと同じであります



このブログは そもそも

アメリカでの生活について ということで 始めたものなので

武道や 先哲、墨蹟 等についての事は

積極的には 書かない様にしているのですが

あえて、もうひとこと 言えば



見栄え良く 外を取り繕うよりも

内を じっくり磨いて

正直に 光り出すのを待つ


メッキは こすると はがれますが

無垢の金属は こする程 その光沢を増しますから







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